2022/05/27 19:43

新しい雑貨を発明するのに、なぜお箸だったんですか?とよく質問されます。

また、「なぜお箸を浮かせるんですか?」とも。

答えとしては、

理由1)あまり深く考えていない。(単なる思いつきで!)

理由2)お箸のように"これ以上改善できない"と思うぐらいありふれた単純な道具ですら、特許を取れるような改善ができる(しかもアナログ技術で!)ということが、ものすごく面白いから。

お箸の原型は古くは何千年も前に中国で作られ、最初は手で扱えないような熱い食材のための調理道具だったものが、次第に食卓道具に発展していったらしいです。(諸説あります)

その頃、食卓道具としてはすでに、ナイフ、フォーク、スプーン(サジ)があったのに、お箸が広まってナイフとフォークを駆逐したという説もあるようです。(本当かな?)

理由3)磁石の反発力は、少し丁寧に扱わないとうまく浮かせられない。これは欠点ではなく、長所になるのではないか?と気が付いたのは、以下の経験があったからです。

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何年も前ですが、キモノの着付け教室に行っていたとき、先生が雑談で話してくださった話です。

先生が初めてお嬢さんを連れて祇園の馴染みのお寿司屋さんに行ったときのこと、
板前さんが嬉しそうに先生に話しかけてきて、

「お嬢さんはお若いのに、とてもしっかり躾けを身に着けておられますね」

  (先生 ???)

「料理人は、カウンターの中からお客さんのことをいつも見ているもんなんですよ。
 お嬢さんは、お箸をきちんと持ち替えて丁寧に箸置きに置かれる。
 そのように所作がきれいなお客さんには、下手な料理は出せません。」

へーなるほど! 「美味しい食事」は、ただ美味しいだけではないのか。

自然とお箸の所作を美しくする楽しい仕掛けを考えよう。


<食事が美味しくなる食事道具とは?>をテーマに、食べやすいとかいろいろな機能を考えるうちに、食事が美味しいことは大事だけれど、それ以外にも食事道具には大事な要素があるのではないか?と思うようになりました。